彼との出会い
彼との出会いは、店員さんとお客さんでした。
店員さんの彼、お客さんの私。
最初はごく普通の会話でした。
彼の私に対する言葉も、単なる営業トークだと思っていました。
でも彼は、初対面の私に対して、不思議な言葉をいくつもくれたのです。
私のことを昔から知っているような、本来の私のことを知っているような…
誰にも言われたことのないような、不思議な言葉をくれました。
初めて会って、初めて話した相手なのに、私も彼に対しては何の躊躇もなく、自分のこと、家族のこと、仕事のことなど色々な話しをしていました。
私はどちらかというと、昔から周りに壁を作ってしまうタイプで、初対面の人と、ましてや男性と、こんなに楽しく穏やかに、何の抵抗もなく会話をすることは初めてなくらいでした。
でもその時は、私と彼との15歳という年齢差にもあるのかな…とも思っていました。
自分の子供たちとの年齢差の方が近い彼に対して、男性という意識よりも子供世代と接しているという感覚でした。
そんな当時の感覚でしたが、既にその時には、また会って話しがしたい…と彼に対しての想いが芽生えていた私でした。