約束の日
彼と連絡先を交換した2週間後、約束の日がきました。
私の方が先に着いたので、店内に入り席で待つことにしました。
彼は場所に迷ったらしく、少し遅れて来ました。
「遅れてすみません、来てくれて良かった…」
彼は、私がもしかしたら来ないのではないか…と思ったらしいのです。
初めて彼の働くお店以外で会うことに、ちょっぴり緊張もしました。
仕事以外の彼の服装とか持ち物を見るのは初めてだったので、新鮮でもあったし、実年齢よりも若く見える彼が更にカッコ良く素敵に見えました。
会話は尽きることなくずっと話してました。
仕事のこと、過去の恋愛のことなど、結構深い話しなどもしていました。
そして、お互いの夢の話しもしました。
私はちょうどその当時、仕事で次のステージに進もうとしていた時でした。
でも、なかなか上手く進んでなかったり迷いがあった時期でもあったのです。
実は、私も彼と同じ接客業をしています。
そんな共通点のある彼に対して、普通の人からは綺麗事と思われるようなことや、私の仕事に対する想いを彼には熱く話すことができたのです。
彼なら分かってくれる…
初めて彼と会話した時から感じた、安心感、信頼感は、私の心を彼に対しては抵抗なく開いていました。
そして彼も私の話しを真摯に聞いてくれる…
そんな人って今までいませんでした。
実年齢より、かなり若く見える彼ですが、話すと凄く大人で、そのギャップが魅力でもありました。
家族をとても大切にしているところ、仕事に対する想い、考え方…
話せば話すほど、彼に対して尊敬の想いが溢れてきました。
そして真剣な話しをしているときの大人の表情と、時折り見せる天使のような笑顔が印象的でした。
彼のやりたいこと…その話しを聞いた時、何か私と通ずるものを感じました。
こんなにも波長の合う人がいたなんて…
話しても話しても足りないくらい、あっという間に時間は過ぎました。